価格転嫁に関する調査結果
【調査結果概要】
仕入れ価格の水準
仕入れ価格の1年前との比較は、「10~30%上昇している」が50.6%で最も多かった。次いで「10%未満で上昇している」26.2%が続いた。「30%以上、上昇している」は10.5%で、計87.3%の企業が仕入れ価格上昇に直面していた。業種別で見ると、飲食サービス業、旅行・宿泊業、建設業で「30%以上、上昇している」が多かった。
仕入れ価格の水準は「どちらかというと高額だ」が63.8%で最も多く、次いで「とても高額だ」(20.0%)で、計83.8%の企業が高額に感じていた。「適正である」は14.0%だった。業種別では、飲食サービス業と旅行・宿泊業で「とても高額だ」が多かった。資本金、従業員数別では、規模の小さな企業、地域別では北部と離島で「とても高額だ」が多かった。
1年間における価格転嫁の有無
この1年間における価格転嫁の有無について「価格転嫁をした」が55.4%、「価格転嫁をしていない」は36.2%となった。業種別で見ると、製造業、卸売・小売業、飲食サービス業で「価格転嫁をした」が多かった。資本金、従業員数別では規模の小さな企業で「価格転嫁をしていない」が多かった。
価格転嫁した企業のうち、利益確保については「できている」44.1%、「できていない」46.4%で拮抗した。業種別で見ると、不動産業等、情報・通信業で「できている」が多い一方、旅行・宿泊業、医療・福祉、飲食サービス業で「できていない」が多かった。
今後の価格設定
「価格転嫁を検討している」が34.4%、「価格転嫁を実施する」が32.9%となり、合計は67.3%となっている。
業種別で見ると、卸売・小売行、飲食サービス業、旅行・宿泊業で「価格転嫁を実施する」が多かった。医療・福祉やその他のサービス業では、「経営環境上、価格転嫁できない」が多かった。