県内景気動向調査(2021年10-12 月実績、2022年1-3月見通し)
― 県内景気は緩やかに回復しているものの、持ち直しの動きは弱まっている ―
【現状判断】
今期(2021 年 10-12 月)の県内企業の景況判断 BSI は12.7 で「上昇」超。
新型コロナウイルス感染状況が一定程度落ち着き、緊急事態宣言が解除されたことにより、県内市場、県外市場に回復が見られた。
【見通し】
来期(1-3 月)の景況見通し BSI は10.0 で「上昇」超。
引き続き、県内市場、県外市場の回復を見通す企業が多くなった。
ただし、年初から爆発的に拡大しているオミクロン株の流行が、景気回復の妨げになっていることから「県内景気は緩やかに回復しているものの、持ち直しの動きは弱まっている」。
【業種別概要】
◼ 観光関連 〔実績は大きく 「上昇」超。県外需要回復に期待 〕
10-12月期のBSIは44.1で「上昇」超。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、緊急事態宣言が解除されたことで、市場が回復している。1-3月期の見通しBSIは11.8で「上昇」超。県外需要がさらに回復するという見方が多くなっている一方で、変異種拡大を懸念する声がある。
◼ 建設・不動産関連 〔 建設・不動産ともに「下降」超、民間投資は再開の動き 〕
10-12月期のBSIは、建設業-9.6、不動産業等が-15.6 と、両業種とも「下降」超と なっている。4-9 月の半年間は建築物工事費の前年割れが続いていて、手持ち工事 が減少している。マンション建設など民間工事の見積り依頼は11月ごろから回復し始 めていて、見通しはやや明るい。
◼ 卸売・小売、飲食サービス 〔 卸売・小売業、飲食サービスともに「上昇」超 〕
緊急事態宣言の解除による県民の消費マインドに回復もあり、卸売・小売業の 10-12 月の景況判断 BSI は 11.7、飲食サービス業は 57.9 と、共に「上昇」超となっている。県 民需要が全体として回復しただけでなく、観光客による需要の押し上げもあったと考え られる。
【雇用】
◼ 従業員
10-12 月期の従業員 BSI は 28.6 で「不足気味」超となっている。特に飲食サービス業、 医療・福祉、旅行・宿泊業、建設業において人手不足感が強くなっている。
◼ パート・アルバイト
10-12 月期の臨時・パートの BSI は-1.5 で「減少」超。特に飲食サービス業、旅行・宿泊 業で、「減少」幅が大きくなっている。一方で、医療・福祉では「増加」超となっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川、当銘)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8724
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