県内企業賃金引き上げ動向(2018年度実績、2019年度見通し)
県内企業賃金引き上げ動向(2018年度実績、2019年度見通し)
― 本年度、賃金改定を実施した企業は7割 来年度も実施予定が5割 ―
県内企業の賃金動向に関する調査を実施しました。その結果をご報告いたします。
【調査概要】
2018年度に正社員の賃金改善を実施した企業は(実施予定も含む)は76.2%(281社)、非正規社員の賃金改善を実施した企業も53.1%(196社)となっている。賃金改善の理由は「労働力の定着・確保」をあげている企業が多く、前回調査時と同様、人材の定着・確保のために賃金改善を実施している企業が多数見られる。また、来年度の賃金改善見通しについても、49.9%(184社)が「実施する予定」と回答している。「未定」と回答した企業も約3割存在しており、来年度においても今年度と同程度の企業が賃金改善を実施する可能性がある。
■ 2018年度に正社員の賃金改善を「実施した」企業は68.8%(254社)で、「実施する予定」の企業は7.3%(27社)。一方、「実施していない(予定もない)」企業は18.4%(68社)。業種別では、情報通信業83.3%(10社)、卸売・小売業77.1%(54社)がそれぞれ「実施した」企業の割合が多くなっており、比較的、多くの企業で賃金改善が行われている。
■ 正社員の具体的な賃金改善の方法としては、「ベースアップ」で73.3%(206社)が最も多く、次いで「賞与(一時金)の増額」が26.0%(73社)、「賞与(一時金)の支給」が25.3%(71社)。引き上げを行った理由としては、「労働力の定着・確保」が69.4%(195社)で最も多くなっている。次いで、「自社の業績拡大」が29.9%(84社)となっている。
■ 2018年度に非正規社員の賃金改善を「実施した」企業は47.7%(176社)で、「実施する予定」の企業は5.4%(20社)。一方、「実施していない(予定もない)」企業は23.0%(85社)。正社員の賃金改善の実施割合には及ばないものの、非正規社員に関しても半数近くの企業が賃金改善を実施している。
■ 非正規社員の具体的な賃金改善の方法としては、「ベースアップ」が75.0%(147社)と最も多く、次いで「賞与(一時金)の支給」が18.4%(36社)、「賞与(一時金)の増額」が15.3%(30社)となっている。賃金引き上げを行った理由としては、「労働力の定着・確保」が64.8%(127社)で最も多くなっている。次いで、「自社の業績拡大」が19.9%(39社)となっている。
※本調査は、2018年12月に実施した、県内企業景気動向調査における特別調査項目として行ったものである。なお、弊社において企業の賃金引き上げ動向に関する調査は2016年12月以来、3回目であるが、今後も継続的に実施していく予定である。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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