県内企業の設備投資計画調査(2017年度実績、2018年度見通し)
県内企業の設備投資計画調査(2017年度実績、2018年度見通し)
― 昨年度は約6割の企業が設備投資を実施 ―
県内企業の設備投資計画に関する調査を実施しました。その結果をご報告いたします。
【調査概要】
2017年度、設備投資を実施した企業は59.0%(229社)で、今年度、「設備投資を実施した/実施する予定」の企業は48.5%(188社)となっている。一方、「実施する予定はない」企業は32.5%(126社)。ただ、「未定」との回答も18.6%(72社)あり、最終的には、昨年度と同程度の企業が設備投資を実施する可能性がある。弊社の県内景気動向調査によれば4‐6月期の県内景気は拡大しており、設備投資の不足感は持続していることから、各企業においては積極的な設備投資意向が持続していることがうかがえる。
■ 2017年度の設備投資実施状況について、業種別では、製造業71.1%(27社)、その他のサービス業70.8%(51社)において実施した割合が多くなっている。一方、不動産業等(44.4%)は他業種と比較すると設備投資実施割合は低くなっている。資本金別では、5,000万円以上の企業は「実施した」との回答が多くなっている。従業員数別でも、50人以上の企業は比較的「実施した」との回答が多いが、従業員20人未満の企業においては、「実施しなかった」との回答が多くなっている。
■ 2018年度の設備投資見通しについては、業種別では、情報通信業、製造業、卸売・小売業が積極的である。一方、建設業(33.3%)、不動産業等(38.9%)は今年度の設備投資について慎重な企業が多くなっている。資本金別では、5,000万円以上の企業は実施する予定の割合が多い一方、5,000万円未満の企業は慎重な企業が多い。従業員別でも規模の大きい企業が設備投資に積極的な様子がうかがえる。また、実施する理由としては、「既存設備の更新、維持・改修」が68.8%(129社)で最も多くなっている。
■ 今年度の設備投資にあたっての資金調達方法は、「内部資金による調達」が60.1%(113社)で最も多くなっている。次いで「金融機関からの借り入れ」が47.3%(89社)となっている。今年度の設備投資にあたっての資金規模については、昨年度より増やす/増やす予定の企業が47.3%(89社)、昨年度と同程度が31.4%(59社)。一方、昨年度より減らす/減らす予定の企業は10.1%(19社)となっている。設備投資を実施する企業においては資金規模も積極的な様子がうかがえる。
※本調査は、2018年6月に実施した、県内企業景気動向調査における特別調査項目として行ったものである。なお、弊社において企業の設備投資計画に関する調査は2016年6月以来、3回目であるが、今後も継続的に実施していく予定である。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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