県内景気動向調査(2017年7-9月実績、10-12月見通し)
県内景気動向調査(2017年7-9月実績、10-12月見通し)
― 県内景気は拡大している ―
沖縄県内企業の経営の実態と見通しを把握し、今後の各企業の経営の参考情報として提供することを目的として、県内景気動向調査を実施しましたので、その結果を公表いたします。本文(PDF)
本調査は、各種経済関連指標だけでなく、県内各事業所へのアンケートおよびヒアリング等を実施し、県内景気の現状と見通しについて整理をいたしました。
なお、本調査は、以下2点の特徴がございます。
BSI = (「上昇」と回答した企業構成比) - (「下降」と回答した企業構成比)
BSIは景気の現状や先行きを「上昇」・「下降」といった前期と変化した方向で判断する指標です。BSIがプラスであれば、企業の景況や各種項目が前期と比較して好調であるということであり、BSIがマイナスであれば、景況や各種項目が前期と比較して不調と考えられます。
【全体概要】
■ 現状判断と見通し
海外、県外からの観光客需要の活発さなどを背景に、県内景気は好調となっており、今期(2017年7-9月)の県内企業の景況判断BSIは24.3と「上昇」超となっていることなどから、「県内景気は拡大している」。
来期(2017年10-12月)の見通しとしては、県内、県外、海外需要も引き続き持続するとみられ、景気は引き続き拡大が続くと見込まれる。ただ、人手不足が各企業において深刻な課題となっていることから今後の行方を注視する必要がある。
【業種別概要】
■ 観光関連 〔 観光客数は増加し、多くの業種で好調 〕
●観光関連は、入域客数の増加を背景に全体的に活況を呈している。事業者間の競争が激化しているなか、対象地域や年齢層、価格帯など、自身のターゲットを明確に持ちプロモーションを行っている事業者で業績が安定しているようだ。
■ 建設・不動産関連 〔 民間、公共ともに好調が持続している 〕
●建設関連は官需、民需ともに好調さを維持している。マンションや戸建て建設だけでなく、アパート建設需要が高い状況が続いている。不動産関連では、新築だけでなく中古の戸建て・マンションが販売当時より高値で売買される状況が続いている。
■ 食品・消費・サービス関連 〔 個人消費は堅調 ただ、二極化が進む可能性も 〕
●全体的には個人消費は底堅く推移。県内の食品製造、消費やサービス関連は増加が続く観光客からの恩恵を受けている傾向がうかがえる。人材不足解消に向けた各事業所の取り組みが景況に影響を与える可能性もあり注視する必要がある。
【資本金別・地域別概要】
■ 資本金別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、すべてのカテゴリーにおいて「上昇」超となっている。特に1000万円未満企業のBSIは34.1と最も高くなっている。
●来期(10-12月期)は、すべてのカテゴリーで「上昇」が「下降」を上回っている。
■ 地域別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、すべての地域で「上昇」超となっている。最もBSIが高い地域は本島北部地区で38.2となっている。
●来期(10-12月期)の見通しとしては、離島地区を除いた地域で「上昇」超となっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田・瀬川)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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