県内景気動向調査結果(2023年1-3月実績、4-6月見通し)
― 県内景気は緩やかに回復している ―
【全体概要】
現状判断
今期(2023年1-3月)の県内企業の景況判断BSIは17.7で「上昇」超。全体としてコロナ禍の影響が和らぎ各種需要が回復していることや、全国旅行支援の実施により観光関連産業が大きく回復し、広く産業を下支えし「県内景気は緩やかに回復している」。
来期(4-6月)の景況見通しBSIは18.8で「上昇」超。ただし、原材料高騰や人手不足問題が顕在化していることや、世界情勢不安、コロナ禍の動向など、注視していく事柄も多く、下振れリスクが大きい状況が続くと考えられる。
【業種別概要】
観光関連 〔 観光は引き続き「上昇」超 物価高、人手不足が大きな懸念 〕
入域観光客数が引き続き回復し、1-3月期の旅行・宿泊業のBSIは36.8で「上昇」超となった。仕入れ価格の高騰と、人手不足が引き続き大きな課題となっており、4-6月期の見通しは5.3と、上昇幅が小さくなっている。
建設・不動産関連 〔 建設、不動産ともに「上昇」超、見通しも「上昇」維持 〕
月期のBSIは、建設業が10.9、不動産業等が27.8と、ともに「上昇」超となった。1-2月の着工建築物工事費予定額は昨年と比べて29.7%増で、活況を取り戻しつつある。特に非居住用が伸びた。4-6月期の見通しは建設12.5、不動産業等30.6と、ともに「上昇」超となっている。
卸売・小売、飲食サービス 〔 卸売・小売は小幅回復、飲食は大きく「上昇」超 〕
卸売・小売業のBSIは21.5で「上昇」超。アンケート結果では、県内市場および県外市場(主に観光客)が改善している一方、仕入れ価格BSIが64.6と引き続き高く、経常利益を圧迫している。
飲食サービス業 〔「上昇」超も、仕入れ値高騰に振り回される企業多く 〕
1-3月期のBSIは卸売・小売業が2.8で若干の「上昇」超。飲食サービス業は52.9で大きく「上昇」超となっている。
【雇用】
従業員数〔労働需要は引き続き高止まり 〕
1-3月期の従業員BSIは47.6で「不足」超。いずれの業種も「不足」超となっており、飲食サービス業、旅行・宿泊業などで「不足」超幅が大きくなっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川、当銘)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8724
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