県内景気動向調査(2021年4-6 月実績、7-9月見通し)
― 県内景気は後退している ―
【現状判断】
今期(2021 年 4-6 月)の県内企業の景況判断 BSI は-31.4 で「下降」超。 前期調査の見通しで は改善すると込まれていたものの、4 度目の緊急事態宣言発出と、期間延長などにより景況が 悪化したことから「県内景気は後退している」。
【見通し】
来期(7-9 月)の景況見通し BSI は 5.2 で「上昇」超。緊急事態宣言明けやワクチン普及への期 待はあるが、楽観的な見方は引き続き少ない。
【業種別概要】
◼ 観光関連 〔 大幅な「下降」超、見通しは好材料多い 〕
4-6 月期の BSI は-44.2 で大幅な「下降」超。GW後の緊急事態宣言で再度打撃を受けて おり、業況も底這いとなっている。見通しは 21.2 で、緊急事態宣言解除、GoTo 再開、ワク チン普及などへの期待はあるものの、先行きへの懸念は強い。
◼ 建設・不動産関連 〔 建設は大幅な「下降」超、見通しではやや和らぐ 〕
4-6 月期の BSI は、建設業-47.7 で大幅な「下降」超、不動産業等-11.6 で「下降」超とな っている。工事延期などコロナウイルス感染症拡大の影響が本格化し、売上、利益ともに 大きく落ち込む企業が増えてきた。住宅着工数などはコロナ禍の影響が出始めた前年同 時期と比べてもマイナスとなっていて、厳しい状況が続いている。
◼ 卸売・小売、飲食サービス 〔 卸売・小売業、飲食サービスともに「下降」超 〕
4-6 月の BSI は、卸売・小売業は-28.1、飲食サービスは-88.9 で「下降」超となっている。 緊急事態宣言による観光客需要減退のほか、県民需要においても行楽やイベント自粛等 により、関連する需要が減退している状況が続いている。
【雇用】
◼ 従業員
4-6 月期は 6.5 で「不足気味」超。特に情報通信業、建設業で人手不足感が強く、コロナ 禍の影響を強く受ける旅行宿泊業、飲食サービス業において、人手の余剰感が見られ る。7-9 月期の見通しは、15.0 で「不足気味」超
◼ パート・アルバイト
4-6 月期は、-1.8 で「減少」超。コロナ禍の影響を受けている飲食サービス業、旅行・宿泊 業で減少傾向が強くなっている。他方、医療、福祉(12.5)では「増加」超となっている。7- 9 月期の見通しは、1.8 で「増加」超
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川、当銘)
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