県内景気動向調査(2020年4-6月実績、7-9月見通し)
― 県内景気は後退している ―
【現状判断】
今期(2020年4-6月)の県内企業の景況判断BSIは-68.2で大幅な「下降」超となり、多くの企業が景況が悪いと感じていることから、「県内景気は後退している」。前回調査時より、新型コロナウィルスの影響がさらに拡大し、さまざまな業種に波及した。特に4-5月は緊急事態宣言による営業自粛で、壊滅的な打撃を受けた企業も多く、雇用にも影響が出ている。
【見通し】
来期(7-9月)の景況見通しBSIも-9.4で「下降」超となっている。観光繁忙期への期待等もあり、下げ幅は縮小している。一方で、感染拡大の第2波を不安視する声も強い。
【業種別概要】
■観光関連 〔 コロナショックにより、引き続き大幅悪化 〕
4-6月期実績のBSIは-100で、大幅な下降超。観光客の激減により、全ての企業が、景況が低下したと回答した。特に4-5月は、売上が前年の9割減に落ち込む企業も見られた。社員を休業させた企業も多く、雇用にも影響が出ている。
■建設・不動産関連 〔 建設、不動産ともに悪化 建設では人手不足が継続 〕
4-6月期実績のBSIは、建設業で-53.6、不動産で-44.4となり、それぞれ大幅に低下。観光関連からの受注が白紙になったり、緊急事態宣言で営業活動に支障が出たりした企業が多い。不動産では賃貸は堅調、マンション販売には鈍さがある。
■食品・消費・サービス関連 〔 コロナショックが波及し、全体として悪化 〕
全体として大幅に下降している。観光客による消費の押上が蒸発してしまった状況で、特に観光に頼っていた業態の企業で大幅に下降している。業況の悪い業種から良い業種への雇用移動が見られる。
【資本金別・地域別概要・売上先マーケット別】
■資本金別
4-6月期の景況は、すべての資本金規模で「下降」超となっている。
7-9月期の景況見通しは1億円以上のみ「上昇」超となっている。
■地域別
4-6月期の景況は、すべての地域で「下降」超となっている。
7-9月期の景況見通しは、すべての地域で「下降」超となっている。
■売上先マーケット別
4-6月期の景況は、すべてのカテゴリーで「下降」超となっている。
7-9月の景況見通しは、すべてのカテゴリーで「下降」超となっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川、当銘)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8724
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