県内景気動向調査(2019年1-3月実績、4-6月見通し)
県内景気動向調査(2019年1-3月実績、4-6月見通し)
― 県内景気は拡大している ―
沖縄県内企業の経営の実態と見通しを把握し、今後の各企業の経営の参考情報として提供することを目的として、県内景気動向調査を実施しましたので、その結果を公表いたします。本文(PDF)
本調査は、各種経済関連指標だけでなく、県内各事業所へのアンケートおよびヒアリング等を実施し、県内景気の現状と見通しについて整理をいたしました。
なお、本調査は、以下2点の特徴がございます。
BSI = (「上昇」と回答した企業構成比) - (「下降」と回答した企業構成比)
BSIは景気の現状や先行きを「上昇」・「下降」といった前期と変化した方向で判断する指標です。BSIがプラスであれば、企業の景況や各種項目が前期と比較して好調であるということであり、BSIがマイナスであれば、景況や各種項目が前期と比較して不調と考えられます。
【全体概要】
■ 現状判断と見通し
県内需要だけでなく、海外、県外からの観光客需要の活発さなどを背景に、今期(1-3月)の県内企業の景況判断BSIは5.2と「上昇」超となっていることなどから、「県内景気は拡大している」※11期連続。
来期(4-6月)の見通しとしては、県内、県外需要も引き続き持続するとみられ、景気は引き続き拡大が続くと見込まれる。ただ、人手不足が各企業において深刻な課題となっていることから今後の行方を注視する必要がある。
【業種別概要】
■ 観光関連 〔 全体として好調だが、競争激化と人手不足が課題 〕
●1-3月期のBSIは-10.8となり、「下降」が「上昇」を上回ったが、沖縄県への入域観光客数は順調に増加しており、観光関連業界全体としてみると、好調に推移している。BSI低下は、観光業界への新規参入による競争激化や、人件費の高騰等による販管費の増大等が要因と思われる。
■ 建設・不動産関連 〔 民間は好調が持続。公共も堅調 〕
●建設関連は官需、民需ともに好調さを維持している。戸建ての着工戸数は一服感が見られる。マンション建設は、県外や海外客の需要を見込んだ高額物件の売れ行きが良い。アパート建設需要も活発だが、建設費の高騰などによって建築規模の縮小や建築控えの動きも見られるようだ。
■ 食品・消費・サービス関連 〔 個人消費は堅調 人手不足は深刻化 〕
●全体的には個人消費は底堅く推移している。消費やサービス関連は、引き続き観光客需要による需要の押し上げがあった。県外大手チェーンの進出を含め、新規出店も多いことから、店舗間での競争はさらに深刻化している。
【資本金別・地域別概要】
■ 資本金別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、すべてのカテゴリーにおいて「上昇」超となっている。1000万円未満企業のBSIが10.1と最も高くなっている。
●来期(4-6月期)は、5000万円以上1億円未満の企業が0.0となっているが、その他ではすべてのカテゴリーで「上昇」が「下降」を上回っている。
■ 地域別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、中部、南部のみ「上昇」が「下降」を上回った。北部、那覇、離島は「下降」が上回っている。
●来期(4-6月期)の見通しとしては、中部、南部、那覇で「上昇」が「下降」を上回った。北部および離島では「上昇」と「下降」が均衡した。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 瀬川)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8724
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