県内企業賃金動向調査(2017年度実績、2018年度見通し)
県内企業賃金動向調査(2017年度実績、2018年度見通し)
― 本年度、賃金改定を実施した企業は7割 来年度も実施予定が5割 ―
県内企業の賃金動向に関する調査を実施しました。その結果をご報告いたします。
【調査概要】
2017年度に正社員の賃金改善を実施した企業(実施予定も含む)は、76.8%(295社)、非正規社員の賃金改善を実施した企業も50.3%(193社)となっている。賃金改善の理由は「労働力の定着・確保」をあげている企業が多く、前回調査時と同様、人材の定着・確保のために賃金改善を実施している企業が多数見られる。また、来年度の賃金改善見通しについても、55.2%(212社)が「実施する予定」と回答している。「未定」と回答した企業も約3割あることから、来年度においても今年度と同程度の企業が賃金改善を実施する可能性がある。
■ 2017年度に正社員の賃金改善を「実施した・実施する予定」の企業は76.8%(295社)。一方、「実施していない・実施する予定もない」は17.7%(68社)。業種別では、卸売・小売業88.6%(70社)、飲食サービス業84.2%(16社)がそれぞれ「実施した・実施する予定」となっており、比較的、多くの企業で賃金改善が行われている。
■ 正社員の具体的な賃金改善の方法としては、「ベースアップ」が78.0%(230社)で最も多い。次いで、「賞与(一時金)の支給」が27.5%(81社)、「賞与(一時金)の増額」が27.5%(81社)。引き上げを行った理由としては、「労働力の定着・確保」が75.6%(223社)で最も多くなっている。次いで、「自社の業績拡大」が31.9%(94社)となっている。
■ 2017年度に非正規社員の賃金改善を「実施した・実施する予定」の企業は50.3%(193社)。一方、「実施していない・実施する予定もない」は23.7%(91社)。正社員の賃金改善の実施割合(76.8%)には及ばないものの、非正規社員に関しても半数の企業が賃金改善を実施している。
■ 非正規社員の具体的な賃金改善の方法としては、「ベースアップ」が78.2%(151社)で最も多くなっている。次いで、「賞与(一時金)の支給」が19.2%(37社)、「賞与(一時金)の増額」が11.4%(22社)となっている。賃金引き上げを行った理由としては、「労働力の定着・確保」が68.4%(132社)で最も多くなっている。そのほか、「自社の業績拡大」も18.1%(35社)となっている。なお、引き上げを行った理由で、その他と回答した企業16社のうち11社は10月に改定された最低賃金の引き上げに伴うためと回答している。
※本調査は、2017年12月に実施した、県内企業景気動向調査における特別調査項目として行ったものである。なお、弊社において企業の賃金引き上げ動向に関する調査は2016年12月以来、2回めであるが、今後も継続的に実施していく予定である。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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