県内景気動向調査(2017年1-3月実績、4-6月見通し)
県内景気動向調査(2017年1-3 月実績、4-6月見通し)
― 県内景気は緩やかに拡大している ―
沖縄県内企業の経営の実態と見通しを把握し、今後の各企業の経営の参考情報として提供することを目的として、県内景気動向調査を実施しましたので、その結果を公表いたします。本文(PDF)
本調査は、各種経済関連指標だけでなく、県内各事業所へのアンケートおよびヒアリング等を実施し、県内景気の現状と見通しについて整理をいたしました。
なお、本調査は、以下2点の特徴がございます。
BSI = (「上昇」と回答した企業構成比) - (「下降」と回答した企業構成比)
BSIは景気の現状や先行きを「上昇」・「下降」といった前期と変化した方向で判断する指標です。BSIがプラスであれば、企業の景況や各種項目が前期と比較して好調であるということであり、BSIがマイナスであれば、景況や各種項目が前期と比較して不調と考えられます。
【全体概要】
■ 現状判断と見通し
海外、県外からの観光客需要の活発さなどを背景に、県内景気は好調となっており、今期(2017年1-3月)の県内企業の景況判断BSIは8.6と「上昇」超となっていることなどから、「県内景気は緩やかに拡大している」。
来期(2017年4-6月)の見通しとしては、県内、県外、海外需要への期待などから、景気は引き続き緩やかな拡大が続くと見込まれる。ただ、人手不足が各企業において深刻な課題となっていることから今後の行方を注視する必要がある。
【業種別概要】
■ 観光関連 〔 観光客数は増加しているものの、ターゲットにより明暗が分かれる 〕
●好調な入域客数の増加を背景に活況を呈する業種は多いが、旅行者における旅行形態や予約手法変化の影響を受け、業績が低迷する事業者もみられる。一方、受け入れをみると観光客が増加しており、総じてみると好調だといえる。
■ 建設・不動産関連 〔 官需、民需ともに好調が持続している 〕
●建設関連は官需、民需ともに好調さを維持している。民需では、新築・中古のマンション販売が好調である。建築費や土地価格が上昇しているため、沖縄で一般的なRC住宅ではなく、比較的安価な木造住宅の需要増もみられる。
■ 食品・消費・サービス関連 〔 個人消費は堅調 ただ、二極化が進む可能性も 〕
●全体的には個人消費は底堅く推移。県内の食品、消費やサービス関連は増加が続く観光客からの恩恵を受けている傾向がうかがえる。人材不足解消に向けた各事業所の取り組みが景況に影響を与える可能性もあり注視する必要がある。
【資本金別・地域別概要】
■ 資本金別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、すべてのカテゴリーにおいて「上昇」超となっている。特に5000万円以上1億円未満企業のBSIは25.8と最も高くなっている。
●来期(4-6月期)については、全てのカテゴリーで「上昇」が「下降」を上回っている。
■ 地域別・現状判断と見通し
●今期の景況判断BSIは、南部地域を除く地域で「上昇」超となっている。最もBSIが高い地域は離島地区で18.2となっている。
●来期(4-6月期)の見通しとしては本島北部地区を除く地域で「上昇」超となっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田・瀬川)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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