県内景気動向調査(2016年4-6月実績、7-9月見通し)
県内景気動向調査(2016年4-6月実績、7-9月見通し)
― 県内景気は緩やかに拡大しているものの、拡大傾向に一服感もみられる ―
沖縄県内企業の経営の実態と見通しを把握し、今後の各企業の経営の参考情報として提供することを目的として、県内景気動向調査を実施しましたので、その結果を公表いたします。本文(PDF)
本調査は、各種経済関連指標だけでなく、県内各事業所へのアンケートおよびヒアリング等を実施し、県内景気の現状と見通しについて整理をいたしました。
なお、本調査は、以下2点の特徴がございます。
BSI = (「上昇」と回答した企業構成比) - (「下降」と回答した企業構成比)
BSIは景気の現状や先行きを「上昇」・「下降」といった前期と変化した方向で判断する指標です。BSIがプラスであれば、企業の景況や各種項目が前期と比較して好調であるということであり、BSIがマイナスであれば、景況や各種項目が前期と比較して不調と考えられます。
【全体概要】
■ 現状判断と見通し
県内の各種経済指標や海外需要の活発さなどを背景に、県内景気は好調ではあるものの、今期(4-6月期)の県内企業の景況判断BSIは前期(1-3月期)と比較して、「上昇」よりも若干、「下降」超となっていることなどから、「県内景気は緩やかな拡大が続いているものの、拡大傾向に一服感もみられる」。
来期(7-9月期)の見通しとしては、海外需要への期待などから、景気は緩やかに拡大すると見込まれる。ただ、観光客需要、人手不足、原材料価格などは先行きの景気に影響をあたえることから今後の行方を注視する必要がある。
【業種別概要】
■ 観光関連 〔 観光関連は堅調、団体旅行から個人旅行へ、旅行内容に変化の兆し〕
●外国客を中心に入域観光客数は増加しており堅調。国内外問わず個人客需要は活発となっている。ただ、売上や利益は一部、伸び悩みもみられる。
■ 建設・不動産関連 〔 官需、民需ともに好調 〕
●公共工事関連が底堅いだけでなく、民需について特に、マンション販売に関しても新築・中古ともに活況。県内景気のよさを背景に、国内外から投資目的で県内不動産が注目される傾向が続いている。
■ 食品・消費・サービス関連 〔 個人消費は外国人観光客に支えられ堅調 〕
●外国人観光客等の海外需要は上昇傾向にあるが、県内、県外需要に伸び悩みが見られるのは懸念材料。今後は、原材料価格の上昇も注視する必要がある。
【資本金別・地域別概要】
■ 資本金別・現状判断と見通し
●今期(4-6月期)の景況判断BSIは、1,000万円未満の企業においては、「上昇」と「下降」が同水準。1,000万円以上5,000万円未満の企業、5,000万円以上1億円未満の企業においては、「下降」超。1億円以上の企業では「上昇」超となっている。
●来期(7-9月期)については、全てのカテゴリーで「上昇」が「下降」を上回っている。
■ 地域別・現状判断と見通し
●今期(4-6月期)の景況判断BSIは、本島中部地区、離島地区では「上昇」が下降を上回っている。一方、那覇地域の企業においては、-13.7と「上昇」よりも「下降」超幅が大きくなっている。
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《本調査の問い合わせ先》
株式会社海邦総研 (担当:地域経済調査部 島田・瀬川)
〒900-0015 那覇市久茂地2-9-12-4F TEL:098-869-8703
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